事例・ユースケース
株・債券の需要予測
株式を新規発行して増資したいという企業に対して、引受額をいくらにすべきかをAIで予測する仕組みを構築しました。新規株式購入は投資行動全体から見ると少ないのですが、株取引全体との相関を学習し、購入可能性の高い顧客の抽出や購入見込み額を予測するAIを開発しました。
解決したい課題
株式発行して増資を行う際に、その株式がどれぐらいの投資家に需要があるのか事前に予測したい
ソリューション
大量の株式取引のトランザクションデータから、顧客の購入パターンを学習し、新規発行株の購入可能性を計算する仕組みを構築しました
導入の効果
新規発行株の購入可能性が高い顧客を抽出できるようになり、優先的に営業をかける営業リストが作成できるようになりました
お客様業種・課題
金融、証券
上場企業が新たに株式を発行して増資を行う際に、どれぐらいの投資家に株式の需要があるのか事前に予測したいというニーズがありました。従来は、さまざまな情報を持ったベテラン社員が経験と勘をもとに引受額を決めており、業務が属人化しているという課題もありました。また、引受額の見極めを誤るリスクが発行体・証券会社ともにあり、発行体に対して説得力のある根拠を持って引受額を最適化したいというニーズがありました。
ソリューション内容
過去の膨大な株式取引のトランザクションデータを分析し、AIに学習させることでどの顧客がどの株式をどのぐらいの額を購入するのかを予測することが可能になりました。株はセカンダリー市場での自由取引がほとんどですが、プライマリー株を購入する顧客もセカンダリー市場で取引しています。プライマリー株を購入する顧客の特定の購入パターンが自由取引にも現れるので、過去の自由取引とプライマリー株の取引のデータを掛け合わせて学習し、どの顧客がどのぐらいの新規発行株を購入するか確率を計算する仕組みを構築しました。
導入後の成果
- ベテラン社員の経験と勘に頼っていた業務が可視化されました
- 膨大な株取引のトランザクションデータを解析することで、ビッグデータ解析のノウハウが得られました
- 増資を行う際の引受額の最適化が可能になりました
- 新規発行株を購入する可能性のある顧客を抽出することで、優先的に営業をかける営業リストの作成が可能になりました