事例・ユースケース
債券市場における各発行体と各投資家の関係を過去取引データから可視化
債券の新規発行において非常に重要な債券市場の可視化・把握により、発行条件など最適な提案が行える仕組みを構築しました。
解決したい課題
債券市場の状況を把握して市場動向から最適な条件で起債したい
ソリューション
債券市場における各発行体、各投資家の関係の可視化を行いました
導入の効果
債券と投資家の関係性を可視化し、投資家の需要予測ができるようになりました
お客様業種・課題
投資銀行、証券会社
社債などの債券発行を顧客である事業会社等に提案している投資銀行では、債券市場の状況を把握することが顧客獲得のために非常に重要なポイントになります。投資家のニーズや市場動向を見ながら最適な条件で起債する必要があります。これには高度なスキルが求められるため、AIによって過去の取引データなどさまざまな情報から最適な提案が行える仕組みの構築にニーズがありました。
ソリューション内容
債券市場の状況をより正確に把握することを目指し、債券市場における各発行体、各投資家の関係の可視化を行いました。債券での資金調達を担当する部門へのヒヤリングから、発行体と投資家を特徴づける代表的なパラメーターを債券購入履歴データから抽出し、抽出した各パラメーターの値の近さからクラスタリングを実行することで発行体と投資家のタイプ分けを行いました。行ったタイプ分けから「どのタイプの債券はどのタイプの投資家からよく購入されるか」といった債券と投資家の関係性を可視化。加えて発行体同士、投資家同士の類似度を算出することも可能となり、各発行体や各投資家に合わせた適切な提案を行うことが出来るようになりました。
導入後の成果
- 債券の発行体や投資家の分類を行い、債券と投資家の関係性を可視化することができました
- どんな債券がどんな投資家に購入されるかを推定し、投資家の需要が予測できるようになりました
- 需要予測に基づき、新発債の発行条件を決めることができるようになりました